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十勝・軒の家

十勝平野に一戸建ての住宅を計画した。
日高山脈を見渡せる伸びやかな環境。敷地も広く
160坪。ただ、諸条件をプランに落とし込むと、建ぺい率は25%に。敷地を持て余すように思えた。

なんとか敷地全体を使い切りたい。
ポツンと建つ閉じた箱を置くのではなく、
敷地すべてが暮らしの場となるような、開かれた建築を目指した。

そんな想いから、建物の四方に軒を出した。
軒は、日射の調整、雨風雪から外壁を守るなど、性能面を向上させる。そして、軒下に半外部空間をつくる。
外部と内部を繋ぐきっかけとなる空間である。この計画では、アプローチ、ウッドデッキテラス、カーポートを、半外部空間として位置付けている。

北海道の冬は厳しいけれど、敷地は「十勝晴れ」と呼ばれる、澄んだ晴天の日が多い。
ハッとさせられるような空が広がるとき、ウッドデッキテラスに思わず出て、佇むこともあるだろう。

軒下の半外部空間が住み手の意識を外部に向かわせる。ガーデニング、家庭菜園、
バーベキュー。

大地と共にある十勝ならではの暮らしを、敷地全体で楽しんでほしい。

竣工:2024年3月

計画地:北海道十勝地方

用途:一戸建ての住宅

敷地面積:531.03m2

建築面積:132.25m2

延床面積:168.02m2

構造:木造

施工:株式会社モリタ、SAKURAI株式会社

撮影:今田耕太郎

© 2024 watanabe takuya architects

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